テスト

名古屋の食の歴史

八丁味噌名古屋の食の中心ともいえる赤味噌。その赤味噌の代表といえるのが「八丁味噌」

八丁味噌は徳川家康生誕の岡崎城より西へ八丁離れた八丁村、この地で味噌を仕込み始めたのが八丁味噌の起こりとされています。

この八丁村は東海道と矢作川の交わるところで、大豆や塩を手に入れやすく、ここの地質が花崗岩質ということもあり地下からの良質な天然水にも恵まれた、味噌作りにとっていくつかの条件に恵まれた土地だったわけです。

さらには気候が味噌作りにうまくマッチングして八丁味噌の独特の風味を醸し出す大きな要因だったそうです。

八丁味噌は大豆・塩・水のみでつくられ、風味を落とさず長期保存が可能なため、重宝されたといわれています。この味噌が名古屋・三河地方の代表的名物料理、味噌煮込み、味噌カツ、味噌おでんなどの味噌料理の原点となっています。

甘辛くてコクのある八丁味噌の味噌汁を毎朝飲んで育ってきた名古屋人が、自然と濃い口に好みになり、他地域にはない料理を生み出してきたのです。

また、兵糧として重宝された八丁味噌は、名古屋人のDNAに家康の倹約精神をも受け継がれてきました。

味噌煮込みうどんこうした八丁味噌が名古屋人特有の味の原点になり、そして生み出された料理が、「味噌煮込みうどん」「味噌カツ」「味噌おでん」「どて煮」とされています。

また、自由な発想から生まれたといわれる「手羽先から揚げ」「あんかけスパゲッティ」「カレーうどん」は名古屋独特のものです。

そして、家康の倹約のDNAにより生まれた「ひつまぶし」「きしめん」「守口漬」は名古屋人なら誰でも知っている名物です。

また、豆・あんこ好きなことから、あんこを使用した和菓子、「小倉トースト」「ういろう」「鬼まんじゅう」など独特の甘味文化にも発展したといわれています。
これらの倹約精神の行き着いた結果が「おまけ」であり、喫茶店のモーニングサービスは「おまけ」文化により確立されたと言われています。

スポンサードリンク

【味噌の豆知識】

八丁味噌はこうして造られます。

1・八丁味噌の原料である粒の揃った丸大豆を風力えとふるいにかけてゴミを取り除きます。
2・きれいに洗浄した大豆を「浸漬タンク」に移した後水を浸し大豆に水を含ませます。
3・一定時間が浸した後水を切り、蒸し釜で蒸します。この蒸し加減ご非常に難しく、高い技術と経験が要求されます。
4・蒸した後、「玉握り機」で大豆を手の拳大に握り、「味噌球」をつくります。
5・「種麹散布機」で味噌球の表面に種麹をつけます。
6・自動制麹装置(室)に移し豆麹を作ります。ここでも発酵の状態などを厳しくチェックします。
7・攪拌器で味噌玉を割砕され、水と塩を配合し、攪拌混合します。
8・最後に、冒頭の写真のような大きな桶(熟成蔵)に約6トンの味噌を仕込み、計約3トンの石を積み上げて、二夏二冬じっくりねかせます。

このようにいくつもの工程を経て八丁味噌は造られます。

「こうじ」とは

味噌、醤油、酒、これらは全て「こうじ」が使われています。「こうじ」はカビの一種で、生育の際各種の消化酵素を分泌します。米の澱粉を糖に分解したり、大豆のたんぱく質や脂肪をアミノ酸や脂肪酸に分解したりします。仕込むときにはカビ自体は死んでしまいますが、酵素は働き続ける事を利用するもので、米や大豆に生育させ、それぞれ米麹、豆麹とよびます。

天然醸造と即醸法

気温が上がれば生物の活動が活発になることを利用して、寒い冬でも気温を上げてやれば熟成が早まり、経費削減になるということで即醸法が広まりましたが、どうしても風味が単純になってしまうそうで、そのようなことから天然醸造には及ばないそうです。

味噌の種類

味噌はその地域、種類により赤味噌、白味噌、合わせ味噌(調合味噌)、などに別れます。大豆処理の際に白味噌は煮るのに対して、赤味噌は蒸します。赤味噌は高圧で蒸すので大豆が赤褐色になるのですが、栄養分が逃げないというメリットがあります。
原材料別でいうと、豆味噌、米味噌、麦味噌、そして調合味噌に分けられます。

豆味噌は、大豆に麹をつけた豆麹のみで仕込むもので、米味噌、麦味噌は大豆に麹をつけず、米や麦に直接麹をつけて米糀・麦糀とし、大豆と仕込んだものです。また、これらをあわせたものを調合味噌といいます。

味噌の効用

二日酔い:味噌には「コリン」と呼ばれる物質が含まれていて、アルコールを体外に排出しようとする働きがあるそうです。

よく飲みすぎたら「シジミ汁」がいいと昔から言われています。

がん抑制効果:味噌汁をよく飲む人ほどがんに罹る確立が低いと医学会の調査で確認されています。

また、コレステロールの抑制効果もあり、心筋梗塞脳梗塞にも効果があります。

美肌効果:味噌にはメラニンの合成を抑える働きがあり、シミソバカスを防ぎます。

味噌に含まれる遊離リノール酸が、メラニンが合成されるのを抑えるのです。昔から味噌を造る人の手は白くすべすべしているといわれますが、毎日味噌汁を飲むことで、美肌効果が期待できるのです。名古屋には美人が多いのも味噌のおかげかも知れません。

八丁味噌は「ぐるなび」で購入できます。

スポンサードリンク

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ